平成22年度 神奈川県支部公開講演会実施報告

 平成22年7月25日(日),神奈川県民センターホールにおいて,神奈川県支部主催の第9回公開講演会を開催いたしました。22年度の講演会は,講師に東京電機大学理工学部電子・機械工学系舟久保昭夫教授をお招きして「再生医療と電子・機械工学~コラーゲンの不思議と美容の関係まで~」という演題で講演していただきました。前回同様多数の参加者があり,講演会を成功裏に終了することができました。

 今回の参加者は一般参加者および役員を含めて90余名でした。講演に先立ち川田一美支部長より,参加者への挨拶ならびに校友会の概要や,本講演会は東京電機大学校友会神奈川県支部主催による一般の方々を対象に毎年7月に神奈川県民センターホールで開催されており,今回は第9回目であること等が話されました。

 講演会の内容は以下のとおりでした。美容と健康には誰でも関心がありますが,それに最も必要なものがコラーゲンであるとのことです。コラーゲン入りの食品,飲み物,薬品,化粧品等を,テレビコマーシャルやテレビショッピングで宣伝しており,コラーゲンが美容・健康に良いことは何となく感じていると思われます。コラーゲンはタンパク質で,私達の体を構成するタンパク質のうち約3分の1はコラーゲンでできています。そのコラーゲンはアミノ酸から作られております。アミノ酸は自然界には700種類以上ありますが,体を構成するものは20種類で,体内で作り出すことができない必須アミノ酸は食品によらなければならないことです。コラーゲン食品を摂取することにより,コラーゲンは胃の中のペプシンによってペプチド結合が切断され,最終的にはアミノ酸に分解され,小腸,肝臓を経て全身に送られますが,コラーゲンには再合成されないということです。コラーゲン合成に重要なのはビタミンCと必須アミノ酸のリシンとプロリンが必要で,リシンは牛挽肉,鶏挽肉などの肉類,アジ,サケ,たまご,チーズ等に多く含まれているとのことです。

 結局,美容と健康を保つためには,バランス良くタンパク質や野菜,果物を食べることであるとのことです。そのほか人工臓器のことと北千住キャンパスに関してのご報告がありました。

 最後に,本講演会の実施にあたり多大なるご協力をくださいました校友会事務局の方々に厚く御礼申し上げます。
(服部記)

Copyright(c) 2012 東京電機大学同窓会 All Rights Reserved.