千葉県支部 東京電力富津火力発電所 見学記

 平成21年11月13日(金)見学会開催の日、朝から天気が良くない。雨が無い事を願う。11時30分、東電指定の定員25名が揃ったので、昼食会場の日本料理店「宮島」のマイクロバスでお店へ向かう。松本支部長からの挨拶と本日の案内があり昼食。

 昼食休憩後、東電の見学用バスで、富津火力発電所へ、35万坪という広大な敷地へ入る。

 最初に管理棟の会議室へ。そこで、見学時の注意事項と責任者の歓迎挨拶を受け、ビデオ説明を見た後に現場見学。発電原理は学園で習ったとおり。熱膨張力でガスタービンを作動させ、排熱でさらに、蒸気を作り、蒸気タービンも作動させる、ダブル発電所である。

 興味を引いたのは6ポイント
 1.発電出力260万KW
 2.効率59%
 3.NCCSが4.5PPM程度、環境への負荷が少ない
 4.LNG消費量800万t/年
 5.東京湾をはさんで東西連携を実施
 6.起動停止累計4万回と少ない

 1・2号が温度1100度で運用、3・4号が1500度、もう一基が1300度との事。1500度の効率発電をしているのは世界でもここだけ。中央制御室は13名で3交代5班編成365日稼動。そのため、広大な敷地のわりに、人と会わない。

 発電タービンは現在も進化を続けているとの事、3,4号機が全て稼動開始するとコンパクトながらその出力は最大で504万kwとなり、世界最大級の火力発電所となる。煙突の高さも1.2号機は200m、3.4号機は152mとの事。取水の速度も凄い、110t/秒で取水。

 次は、普通は見学できないLNGタンク上部へ。静電気チェックをし、タンク本体上部へ。ここには10基のタンクがあり、通常はタンクは9万kl、大タンクは12万klとの事。デカイ。ガスはオーストラリア、インドネシア、アラブから輸入するとの事だった。1隻の船からガスを降ろすのに22時間もかかるとは驚きだ。そうなると、天候悪化や台風シーズンには着岸できない。そのため、東京湾に入る条件が風力12m以下、波高1.2m以下との事。到着しても太平洋で待機なんて、厳しい。時間をかけておろしたガスも僅か3日で消費してしまう。

 最後に隣のエネルギーパークも見学、ベンツより高価なソーラーカー(1人乗り)を試乗した。

 嬉しかったのは、見学中、一切雨が降らなかった事。朝は悪い天候だったのに、参加者の心がけが良かったのか、天候はもってくれた。帰りも予定通り東電バスで富津火力発電所を15:45出発し、再び「宮島」へ。

 ここから懇親会。松本支部長の見学後の挨拶、乾杯と続き、宴はスタート。懇談会も盛況で皆様のご意見も、概ね好評で、次回も期待しているようであった。宴たけなわであったが、電車の時刻もあって、18時に中締めで、お開きとした。再度、お店の送迎バスで君津駅に向かい解散となった。残念な事に、今まで持っていた天候も帰り際には小雨模様となった。

 次回も皆さんが「楽しめる見学会」を計画したいと思います。ご参加された皆さん、そして、役員の方々、お疲れ様でした。次回も是非、参加され、支部の活性化にご協力下さい。ありがとうございました。
(安藤 記)

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